最近の欧米では、カリキュラムに沿った教師主導で行われる教育(Direct instruction)と、子ども主体の教師の介入はほとんどない教育(Free play)、その中間のGuided playについて研究が進んでいます。
今回はGuided playについて説明します。
Guided playについて
(1)子どもの興味関心に沿って
子どもの遊びが大事だとは言いますが、本当に大事にしているかといった検証が必要です。
子ども自ら主体的に取り組む活動としての遊びを大事にするならば、子どもの興味関心に沿った指導でありたいものです。
Guided playは子どもの主体性を大事にした教育ですが、子どもの遊びを放置する教育とは違います。
積極的に子どもや遊び、環境に働きかける教育です。
それが、大人の押し付けであっては遊びとは言えません。
子どもの遊びを観察し、子どもたちの興味関心が何なのか、子どもの気持ちに寄り添う姿勢を大事にしましょう。
(2)対象者の発達や行動特性に応じて
子どもの遊びに教師が介入しないFree playと異なり、教師は積極的に関わります。
それは、子どもの発達や一人一人異なる行動特性に配慮する必要があるからです。
個人差の大きい幼児の教育において、安全に配慮したり、心理面のケアが重要です。
遊びを通した教育においては、幼児の発達特性や一人一人の行動特性を理解しましょう。
(3)遊びの盛り上がりに応じて働きかける
全国の幼稚園・保育園で子どもには「遊び」が必要だと認識されていますが、遊びの盛り上がりに応じた働きかけの技術を身に付けることで「遊び」がさらに充実します。
時間で管理され、遊びの状態に関わらず遊びを切り上げさせたり、次の活動に切り替えさせたりすることなく、子どもも大人も満足出来る「遊び」を展開していくことが出来ます。
大人の都合に合わせて遊びを大事にするのではなく、遊びの主体者はあくまでも子どもです。
その子どもたちの心理状態と遊びの盛り上がりに応じて適切に働きかけていく力が求められるのです。