幼児期の教育において「楽しい」ということはとても重要であると考えます。
それは、幼児の基本的な欲求であり、自発的な行動を駆り立てる内発的動機付けとなるからです。
しかしながら、どうしたら「楽しく」なるか。
「楽しい状態」とはどういうことなのかについて現場ではあまり議論されません。
滝山ネイチャークラブの森のようちえんでは遊びの状態を読み取り、遊びを大事にした保育を展開しています。
首都大学の浜谷先生の「遊びの盛り上がり曲線」で言うところのBの状態まで遊びを切り上げさせないということです。
現場では遊びの状態に関わらず、「ハイ、時間だからおしまい。片づけて」ということが多いのではないでしょうか。
盛り上がっているところで、「ハイ、おしまい」と言われたら大人だって、「今一番いいところなのに」となってしまいます。
保育者は遊びが今どの状態なのか見極めて、遊びのピークを迎えて、少し疲れたり、飽きたりして、盛り上がりが落ちてきたところで、「じゃあ終わりにしようか」とするのです。
活動の切り替えるタイミングで「あ~楽しかった!」となるか「あ~あ、つまんない」となるか分かれるところです。
保育者に活動の中で遊びを切り替えるタイミングを緩やかに運用できる仕組みと職員間の関係性、職場の雰囲気があるかどうかということです。
「楽しかった~」と満足するまで遊び込ませることが出来るか。
遊びを大事にするということはそういうことでもあります。
だから遊びを大事にした保育と言っても難しさがここにあります。
さあ、あなたの園は本当に遊びを大事にしていますか。
ソトアソビスクール
代表 堀岡正昭