滝山ネイチャークラブの森のようちえんには大勢の体験実習生が参加します。子どもたちにとって、多様な関わりの機会にしたいという思いと、実習生にとっても、子どもと関わる練習の機会にしていただきたいのです。
保護者の皆様にも、将来子どもと関わる若者にとって学びの機会を与えていただきますよう、ご理解をお願いしています。
しかしながら、当然、子どもの教育に携わるに当たって、誰でもいい、何でもいい訳がありません。事前の説明を開催し、滝山ネイチャークラブの理念を伝え、森のようちえんの活動の趣旨を理解し、子どもと関わるようお願いしています。
その中でも特に大切にして守っていただくことが、3つあります。
人権・プライバシー・命
1.人権を守る
人権を守るというと大げさに感じるかもしれませんが、まず第一に人権を守るということを考えていきましょう。具体的な行動の第一歩として、子どもを呼び捨てにしないということを徹底してください。名前はその子が親からもらった最初のプレゼントです。私たちはその名前を大切にしましょう。必ず敬称を付けて呼んでください。敬称を付けるだけで人権を守ったということにはなりませんが、子ども一人ひとりを大切にしていくという最初の宣言です。
2.プライバシーを守る
具体的には、「子どもにプライベートに関することは聞かないようにしよう」ということです。家族構成やご両親のお仕事など、森のようちえんの教育活動に必要がないことは聞かないようにしてください。このことはプライバシーを守るということと、出身や職業などその他いかなる理由であっても決して人を差別しないという宣言でもあります。当然仲良くなると子どもたちの方から「ぼくのおとうさんね」「おかあさんはね」などとお話ししてくれることがあります。そのときには、「ふうん、そうなんだ」としっかり聴いてあげてください。傾聴と共感的態度は人と関わる基本です。
3.命を守る
「私にはまだ出来ない」などと尻込みする必要はありません。命を守るというのは技術や経験ではありません。ほんのちょっとした勇気なのです。危ないと思ったら、「危ないよ」と声をかけてあげてください。危険をそのままにしたり、許可を得てからにしようと思っていたら、手遅れとなります。子どもの命を守るのに誰の許可もいりません。私はすべての大人には、子どもの命を守る義務があると思います。ほんのちょっと声をかけることで、ほんのちょっと勇気を出すことで、子どもの命が守られるとしたら、私たちは勇気ある決断と行動出来る大人であれと願います。行動したことで、後で咎められるようなことがあったとしても、子どもを救う決断と行動した自分を恥じることなく、自分自身に誇りを持てるような一人ひとりでありたいとは思いませんか。
あなた方を待っているのは、辛い体験ではありません。
子どもと関わる楽しい体験です。
楽しい体験を通して、より良い学びの機会でもあります。
あなたの笑顔が必要です。
子どもと自然、そしてあなたの笑顔が未来を創ります。
がんばりましょう。
滝山ネイチャークラブ代表
ソトアソビスクール講師
堀岡正昭
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