対面キッチン

子どもたちはままごとが大好き!ごはんを作ったり、テーブルに並べたり、お人形のお世話やエプロンを着るのが大好きです。斯く言うわたくしも、ままごと、大好きです。やりたい子は一日でもやらせてあげればいいじゃんね、と思うくらい。
 そんな子どもたちのままごとを見ていて、以前から感じていたことですが、あのキッチン、気になりません?壁にくっつけて、お尻を向けて調理する子どもたちの姿。まあ、真似事ですから、何ら不自然ではないのですが、最近では対面キッチン、カウンターキッチンなどという生活様式、建築設計も広まってきたと思うのですが、まんま日本の生活文化がにじみ出ているなと思うんです。つまりは、母親が一人、調理・片付けする役割という日本文化が。家族のあり方、家事分担が見直されて、最近では男性の家事分担も変わってきたようですが、ここではジェンダーの問題としてではなく、子どもたちが遊びの中でままごとをすることの意味合いをもう一度考えてみたいと思うのです。
 それは、ままごとという遊びを通して、子どもたち同士の関わり合い、生活を演じる、役割を演じるという体験をしてもらいたいと考えたときに、あのキッチンの環境設定を対面キッチンに変えたらどうだろうという提案です。現実的には実際の設計と同じく、手狭で物理的な意味で難しいとは思いますが、ままごとは真似事だけではない、そこから関わりを学ぶ場として捉えると試してみる価値はあると思います。現場を離れ、難しいのですが、どなたか賛同してくれる保育者はいないものでしょうか。キッチンは母親だけが孤立して行う作業の場ではない。キッチン=調理を通して家族の関わり、絆を深め、確かめ合う作業として、子どもたちのままごとに「対面キッチン」を!

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