結構な急斜面でも子どもたちは登っていく。
これを見て何と言うのだろうか。
「危ない!」なのか、「だめ、やめなさい」なのか。
そう言えば、滝山ネイチャークラブの森のようちえんではほとんど、「危ないからだめ」とか「やっちゃだめ」という言葉を使わない。
危なくないからだ。
やってはいけない理由がないからだ。
怪我を避けることより「やりたいことをやる」ことを尊重するから、「だめ」ではなく、どうしたら安全に出来るか考える。
子どもたち一人ひとりの発達や行動特性、その時の心理状態や体調をよく見て「危ないか、危なくないか」を見極めた上で判断しているから「危なくない」のだ。
だから当然、何でもオッケーではなく、危ないと判断した時は声をかけるのだ。
その時に「だめ」ではなく、子どもがやりたいという気持ちを尊重して、そのやりたい気持ちの本質を満たしてあげるのだ。
「見守り」という名の放任ではなく、よく観察して状況を判断して、本当は危なくないのに、行動を規制したり、自尊心を損ねるようなことを言わないということだ。
子ども一人ひとりを観察して、都度判断しなければならないから大変なのだ。
その個別理解と状況判断が私たちの専門性だ。
滝山ネイチャークラブ
ソトアソビスクール
代表 堀岡正昭