幼児教育は、小学校以降の教育とは違うので、何時から何時までは何の授業で、ということをしません。
それは、幼児の発達特性において、教科教育を通して行うより、遊びを通して、環境による教育の方がはるかに教育効果が高いからです。
大体、興味がないことを無理やり、「はーい、今は〇〇の時間ですから、集まってください。」とやっても集まってこない。
子どもは自分が興味あることには夢中になって取り組むけど、そうじゃないことにはなかなか難しいということは現場の先生やお父さん、お母さんたちが一番よく分かっている。
だから、子どもの興味関心を探り、それに合わせてプログラムを考えた方が合理的なのです。
では、子どもは好きなことだけやらせておけばいいのかというと、少し違います。
親の願い、保育者の想い、園の教育目標があるから、それを伝え、それを達成するように教育しなければ、教育者とは言えません。
そのためにとても重要になってくるのが、活動の導入、遊びのきっかけということです。
活動の導入をどう仕掛けていくか。
遊びのきっかけをどう引き出すか。
それこそ、熟練の先生方の成せる業です。
それがうまく子どもの興味関心とマッチしていたら、小さなきっかけで、「やる!やる!」となるでしょうし、子どもが興味を示さなければ、それこそ子どもはどこかに行ってしまいます。
この導入は、先生の言葉のこともあれば、絵かもしれないし、作品のサンプルや実際の虫かもしれない。
そのきっかけとなる導入をうまく成功させ、子どもをいかに活動に導くのか。
無理やりやらせてもだめです。
大人のパワーコントロールで、「今日はこの活動ですから、絶対やらないといけません。」「嫌だなんてそんなこと言う子はわがままです。」なんて言うのは、もはや現代においてはハラスメント、虐待ぐらいだと言っても良いと思います。
上手に子どもに降ろして、子どもが眼を輝かせて、やらずにはおれないぐらい魅力的な導入が出来たら、子どもにとっても、先生にとってもどんなに幸せなことでしょう。
それは一朝一夕に出来ることではありません。
長年の経験と努力が必要です。
でも、必ず出来るようになります。
子どもと楽しく保育したい、もっといい先生になりたい、子どもの声に寄り添いたい、そう願う先生なら必ず出来るようになります。
そんな素敵な先生が増えるような導入が出来るといいなと思います。



