滝山ネイチャークラブはなぜ自前の施設やフィールドを持たないか。
滝山ネイチャークラブの活動は自然の中で行います。
山や川、公園やキャンプ場を利用することもありますが、実は誰もが使える場所にこだわっているのです。
防犯の問題や利用の自由度からは、自前でフィールドを用意した方がいいと思います。
柵で囲ってしまって、誰も入ってこれないようにしてしまえば不審者対策は万全かもしれません。
まずは滝山ネイチャークラブが考える防犯対策については、地域全体で守ってもらうという考えがあります。
柵で囲ってしまうと不審者や外部の侵入は防げるかもしれませんが、一旦入ってしまうと中の様子をうかがい知ることが出来ません。
防犯カメラやセキュリティには死角があります。
そうしたシステムに頼るのではなく、地域の安全を守る意識と関係性に期待したいと思うのです。
ただこの考えは子どもの活動に対する理解と地域の方々との良好な関係性が欠かせません。
私たちは丁寧に、そして根気よく、子どもの活動の価値を広め、地域住民の方々との良好な関係を目指し、いざという時には頼っていける大きなチームを作っていきたいと思います。
また、自然のフィールドを利用する大きな理由の一つに「自然の中で安全な活動をする前例を作っておきたい」ということがあります。
本来自然はみんなのものです。(山は必ず誰かの所有物です。勝手に侵入していいということではありません。)
公園や川原、自然の中で遊ぶということは自由でなければなりません。
子どもたちが外で自由に遊ぶことは権利です。
私たちはその子どもたちの当たり前の権利を当たり前に利用できるように私たちがその前例を作っておきたいと思います。
公園で遊べば騒音だと言われ、公園が廃止になるような時代です。
幼稚園・保育園で公園に連れて行けば苦情や嫌味を言われたことも多くの関係者は心当たりがあるはずです。
本来子どもたちが外で遊ぶことは当然の権利なのです。
実はその権利を守ろうとしないのは当事者である私たち自身です。
「なにか言われたら嫌だからやめておこう。」
「管理の人に怒られるかもしれないから保育園で遊ばせよう。」
「自然の中で遊ばせたりして怪我なんかしたらどうなんでしょう。」
子どもたちの権利と私たちの首を絞めているのは、実は自分たち自身ではないでしょうか。
私たちは自分たちの技術を高め、科学的なエビデンスを身につけ、子どもたちの権利を守っていきたいと強く願います。
だから、滝山ネイチャークラブでは誰もが利用できる自然にこだわり、お父さんたちやお母さんたち、幼稚園や保育園、学童関係であれ、誰でも子どもたちを自然の中に連れ出していける社会を実現したいと思うのです。
滝山ネイチャークラブの活動場所はほとんどが誰でも利用できる場所です。
ほんの少しの勇気と実行力で、専門的な技術を磨き、地域とつながる先駆でありたいと思います。
相応の科学的根拠に裏付けられた安全の技術と配慮。
長年の経験から導きされる子どもの発達と行動特性の理解。
自然を守り、自然の中で遊ぶ技術と権利を継承します。
うまく伝えられたか自信がありませんが、いいものはどんどん真似してください。
良いものは広がる。
自然はいい、自然の中で自由に遊ぶことは子どもにとって必要なん事だ。
子どもたちが外で自由に遊ぶ社会の実現を目指します。
森のようちえんの滝山ネイチャークラブ
代表 堀岡正昭