物を見る力

今日は早く来た子が教室のホワイトボードでお絵描きをしていました。
保護者の方にこんな話をしました。
もう20年以上前、横浜の金井幼稚園にお伺いしたとき、園長先生から聞いた話です。そこは表現に力を入れている幼稚園で、玄関を入るとそこには園長先生が描いた大きな絵が飾ってありました。
園庭には絵の具が用意してあって、「幼稚園に入って年少さんからここで自由にぬたくりをするんですよ」と絵の具はブロックや絵本と同じ、子どもにとっては欠かせない同等なもの、と話しくださいました。
その園長先生が、子どもの絵を見るときに、こんな視点で見てくださいというようなことを教えてくださいました。
ここがよし
こ こだわりがある
こ 個性的
が 画面いっぱい
よ 喜びにあふれている
し 視点がいい
金井幼稚園木都老園長先生

とかく大人は、上手に描けているか、既成概念の枠の中で評価しがちです。でもそこの園には、子どもの表現をそのまま受け止めようという考えがそこかしこにちりばめられていました。
実は滝山ネイチャークラブの森のようちえんではこの視点、物の見方や捉え方を伝えたいと思っているのです。物事(人や自然)は多面的であるということ。一面だけでは物事の本質を見誤ることがあるということを、指導や説教ではなく、体験を通して体で感じ、実感として獲得してもらいたいと思うのです。
自由で楽しい遊びを通して、しゃがんだりひっくり返したりして夢中になって虫や花を探し、自然の不思議さに気づきます。
男の子や女の子、多くのスタッフや地域に人との出会いの中から人の多様性に触れる。そんな多様な関わりの中から関わる力を身に付けていって欲しいと思います。

平成29年3月5日、父母講座午前の部
滝山ネイチャークラブ
代表 堀岡正昭

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