子どもが「まだ遊ぶ!」と言って困ったら

子どもを尊重しましょうとは言いますが、大人も尊重されるべきです。

子どもに振り回されるのではなく、大人も主体的に子どもと関わっていいんです。

「帰ってごはん作りたいから、そろそろ帰ろうね。」

「そんなこと言っても『まだ遊ぶ!』と言って言うことを聞いてくれません。」

日経DUALに興味深い記事が載っていました。

子育てに自信を!迷いがち場面に見る、子を尊重する方法

子どもがしたいようにさせてあげたい。でも、甘やかすことと子を尊重することはどう違う……? 子どもが主体的に考え、行動する力を育むためには、子を尊重する親の関わり方が大事です。世界で注目を集める教育法には、そうしたヒントがたくさんあります。子育て中に迷いがちな事例を見ながら、親子ともにハッピーになれるエッセンスを紹介します。 …

【ケースA】休日、子どもと公園に行きました。2時間ほど遊んで子どもに声をかけたところ、「まだ遊ぶ!」の一点張り。このとき、あなたはどうする?

(1)有無を言わさず連れて帰る
(2)どこまでやれば満足するのか、子どもに聞いて決めさせる
(3)子どもの遊びに最後まで付き合う

(1)は子どものことを尊重しているとは言い難いですね。

(3)は、大人もその遊びがしていたいのならともかく、子どもの遊びに最後まで付き合うという態度は主体的とは言えません。

(2)も、子どもに決めさせるとなんとなく子どもを尊重しているように見えますが、子どもは発達特性上、逆算して考えるという思考が苦手です。意欲的な子どもに育てようとするなら、足し算思考でいくべきです。しかも、決めたことを守らなかったからと自己責任論を押し付けたり、約束違反だと言って子どもを責めたのでは、自己肯定感を高めることは出来ず、子どもは自信をなくしてしまいます。

ではどうすればいいのでしょうか。

子ども理解のある現場の保育者はこの2時間前からアプローチします。

その子と遊び、スキンシップを図り、信頼関係を構築します。

その子の興味関心を探り、環境に働きかけ、遊びを盛り上げます。

時に一緒に遊び、時に離れ、子どものやり方や考え、行動を尊重し、適切に働きかけていきます。

目一杯遊んで、遊びの盛り上がりがピークを迎え、疲労が見え、集中が途切れる頃合いを見計らって、「楽しかったね、こんなことして遊んだね。次は帰ってこんなことして遊ぼうか。」と誘います。

本当に自分のことを尊重してくれて、一緒に遊んでくれたら、子どもはその人の言うことを聞くはずです。

だって、「帰ったらまた楽しい遊びが待っている。」と信じられるからです。

この人は僕の遊びを大事にしてくれる。

帰ってもまた僕(遊び)を大事にしてくれるに違いない。

そう信じられるから、「うん、帰って一緒に〇〇して遊ぼうね。」となるのです。

もちろん、実はこんな風にうまくいくことばかりではありません。

子どもと関わることは技術だからです。

適切な声がけのタイミングを逃すと疲れから怪我をさせる原因となってしまいます。

中途半端に遊んで子どもとの信頼関係が不十分だと、遊び足りないということになってしまうこともあるかもしれません。

これを数十人という子どもを相手に考え、対応していくのです。

毎日毎日が真剣勝負です。

マニュアルなんかありません。

日々、子ども一人一人を観察し、分析し、トライアンドエラーを繰り返し、都度リフレクションを繰り返すから向上していけるのです。

実は子育てにもこの保育技術が応用できます。

現場の保育者が2時間かけて行っている対応を学ぶことで楽しい子育てが待っています。

その技術は愛情ベースで飛躍的に高めることが可能です。

すべての子どもと関わる大人が主体的に子どもと関わりながら、自分自身を楽しんでいけたら今よりもっと笑顔になります。

身近な保育園の先生、経験ある幼稚園の先生方をよく観察してみてください。

もちろん現場の保育者の先生方も「子どもと関わることが楽しめない。」「うまく保育できない。」そう感じたらソトアソビスクールで楽しく子どもと関わる技術を体験してみてください。

自分も楽しく、やりがいと誇りを持って保育する保育者が増えることを願って、精一杯サポートいたします。

楽しみましょう。自分自身を。

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大河原先生の心理学を学ぶことで楽になるかもしれません。

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