自然遊びのアドバイザーとして関わっている保育園に行ったときに、クラスに顔を出すと、年少の女の子が来てくれました。
「バスに乗って(自然遊びにまた)行きたい!」
それを聞いて
「そうだね、行きたいね。また行こうね。」と話しました。
すると、お父さんがお迎えに来ていて、どうやらすんなり帰らない子のようでした。
そこで、「次は靴を履きましょう。」と伝えました。
その後、園長先生にそのことをお話して、
「これは指示ではなく、『配慮』なんだと思うです。」
と言ったところ、
「そうね、先生の順番が良かったのね。」
「最初に『行きたいね、また行こうね』と受け止めたから、その後の配慮が利いたのね。」
なるほど!さすが、園長先生!
そう思いました。
私たちはつい、「今は何をする時間かな?」とか、「早く支度しなさい。」と最初に言いがちです。
大切な指示であったとしても、まずは子どもの話に耳を傾けて、共感する。
受け入れる姿勢、態度が重要です。
その後に、「次はこうしようね。」と言ってあげるという順番が重要だと。
この「指示」も、こちらの都合だけではなく、本当は子どももそれを望んでいる、そうした方がスムーズに生活できる、遊び出していけるというのであれば、教えてあげたらいいんです。
例えば、リュックを下ろそうとしていても、水筒が引っかかっているとうまく出来ません。
「まずは水筒を下ろそうね。」
と教えてあげればいいのです。
年齢が小さければ小さいほど、配慮が必要です。
実は、森のようちえんでもこうした配慮がとても大事だと考えています。
子どもが望む姿に、子どもがそうなりたいと思っているのであれば、こうしたらスムーズに出来るよ、ということを伝えることは指示ではなく、配慮なんだと思うんです。
そんな配慮された森のようちえんでありたいと思います。