子どもが行きたくないって言ったら

子どもが園に行きたくないと言ったら、親としては困ってしまいます。

どうしたものかと悩み、でも行かせたい。

本当に体の具合が悪いのなら無理させてはいけませんが、私たちはその言葉の本質を探りたいと思います。

「本当は行きたいけど、行きたくない」

そんな感情ってあるのではないでしょうか。

こんな時にはまず第一に、

「どうしたの?行きたくないんだ。」と聞いてみましょう。

案外私たち大人はこのプロセスを省略し、「行かないとだめでしょ」とか、「もう○○なんだから、そんな我儘は言わないの」などと、理屈で話をしがちです。

だからこそ、だまされたと思って、この言葉を言ってみましょう。

「どうしたの?行きたくないんだね。」と。

その上で、次にどうして行きたくないのか、その理由を探ります。

「○○で行きたくないのかな?△△の理由で行きたくないのかな?」

理由がはっきりしている場合、子どもがこれこれの理由で行きたくないんだ!と言っている場合にも、「これこれの理由で行きたくないんだね。」と言ってあげましょう。

子ども自身も行きたくない理由がはっきりしていない場合、分かっていない場合でも、言葉で、耳から、これこれの理由で行きたくないんだね、と聞かされることで、(ああ、そうだ。僕が行きたくないのは、これこれこういう理由だからだ。)と分かるようになります。

この行きたくないもやもやした気持ちは、こういう理由なんだ、と自分で気づくことが大事です。

たとえそれが、「そうなんだよ、僕が行きたくない理由はこれこれこういう理由だから行きたくないんだよ。」と言えなくても、子どもが自分自身と対話し、僕が行きたくない理由・・・・・・・・・・について内省することに意味があります。

だから、「なんで行きたくないのか、考えて、言いなさい!」などと言う必要はありません。

答えを言わなくてもいいのです。

最後に、枠組みを安易に崩さないことです。

「そう、行きたくないのね。じゃあ今日はやめようか。」

行かないということが最初から選択肢にあるのならともかく、行くという前提で、行けば必ず楽しんでいるのなら、安易にこちらから行かないという選択肢を提示するのではなく、むしろ「そう、でも行っておいで」と背中をそっと押してあげて欲しいのです。

子どもが行かない、行きたくないという言葉の表面だけを受け取って、子どもの声を聞いている素振りで、本当の気持ちを探ろうとしないのは優しさとは違います。

本当は、「行きたいけど、行きたくない」のですから。

もしそうだとしたら、正解は「行っておいで」と背中をそっと押してあげることです。

本当の気持ちの見極めは難しいかもしれません。

でも、本当に子どもの姿を見ていたら分かるはずです。

その本当は行きたいけど、行きたくない理由を一緒に探ってくれる、気持ちに寄り添ってくれる人が「行っておいで」と言ってくれたら、安心してもしかしたら、行けるようになるんじゃないかとも思うのです。

「行っておいで」と背中を押してあげることが正解か、「今日は休もうか」と休ませることが正解かは、実はその子どもとあなたにしか分かりません。

子どもは一人ひとり違うからです。

でも安心してください。

本当に目の前の子どもを愛していて、誰よりも子どものことを見ていればそう間違えることはありません。

私たち保育者はそんな保護者の皆様をサポートし、不安を自信に、困惑から親としての喜びにつなげていただきたいと願っています。

私たちも子どもの本当の気持ちを知りたいと願い、今までよりもっと深く子どもたちを観察していきたいと思います。

実はね、内面って、見えるんですよ。

言葉の裏側にある本質が見えるんですよ。

ここまで言うとなんか胡散臭くなりますね。笑

でもね、そんな子ども理解を保護者の方と共有し、親としての喜びを共有出来たらと思っています。

またお話聞かせて下さいね。

森のようちえんの滝山ネイチャークラブ

代表 堀岡正昭

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