滝山ネイチャークラブの森のようちえんは、安全な活動を心がけていますが、野外での活動なので注意も必要です。
虫刺され(蚊やアブなど)など、ひどい時には冷やして対応します。時間が経ってから腫れてくることもあり、保護者の方から連絡があった時は、冷やして様子を見たり、受診をお願いすることもあります。
未だ報告はないのですが、今回は「マダニ」の対応についてお伝えします。
マダニは3mmほどの虫で足などに付着すると針状の口を刺して吸血します。マダニの唾液には麻酔様物質が含まれていて、咬まれた直後は気が付かないことが多いようです。
気が付いたときは吸血した後で肥大化し、取れないことが多く、無理に取ろうとすると残ってしまい、外科で切開しないといけないこともあるようです。
まずは、マダニに咬まれない対策として、長袖長ズボンを着用することです。肌が露出していると危険ですから、特にスニーカーソックスなどくるぶしの辺りの肌が露出する靴下は避けた方がいいでしょう。
家に帰ってズボンを脱いだら出てきたという報告もあるようなので、帰ったらよくはたいたり、すぐに洗濯するといいかもしれません。
足首など地表から近い部位に虫除けスプレーをしておくのも効果的です。
次に咬まれているのを発見した場合は、手で払いのけたり、つまんで取れるようならすぐに取り除きましょう。
昔はライターであぶると良いという説もありましたが、現在では推奨されていません。
代わりにワセリン法という一般の人でも安全に除去出来る方法をご紹介します。
マダニを発見したらそこにワセリン(油脂成分なら何でもいい)を厚く塗り、窒息させて取り除くというものです。
ワセリンがなければ日焼け止めクリームでも何でも暑く塗り、窒息させてマダニが離れやすくすることは効果的だと思われます。
またこれと同様の理由で、帰ったら入浴することが重要です。
キャンプなどの場合、家に帰る車中で気が付いた例もあるようです。
森のようちえんではマダニリムーバーを常備しています。
マダニの口器の構造が分かれば理に適った道具だと思います。
発見した場合は、こうした道具を使って除去する、ワセリンや水に浸けるなどして窒息させて離れやすくするなどの対応が必要です。
それでも取れない場合は病院受診をお願いします。
また、感染症の危険も報じられています。除去できた場合でも、3週間程度(ライム病の潜伏期間最大32日間)は、発熱、倦怠感、発疹、関節痛、腹痛、下痢の症状が出ないか経過観察してくださいとのことです。(東京都健康安全研究センター)
もし、症状が出たら、最寄りの内科で受診し、その時は必ずマダニに咬まれたことを伝え、いつどこでどこを咬まれたか、申告してください。
いずれにしても、正しく恐れ、適切な対応を学び、安全な活動につなげたいものです。
医療や虫の研究は日々進んでいます。
最新の知見から安全な活動について学んでいきましょう。
参考:マダニ対策、今できること
滝山ネイチャークラブ
ソトアソビスクール
代表 堀岡 正昭