子どもが「もっと遊びたい!」と言うけれど、もう疲れている時にはどうしたらいいか。
実はここが幼児の発達特性なのです。
子どもは意欲の塊ですから、「もっと遊びたい!」となるのですが、感情や行動、動作をコントロールするのはまだまだ難しいのです。
乳児さんのお部屋に行くと、給食を食べながら寝ちゃうこともよくあることです。
「もっと食べたい!」が勝り、頑張るんだけれど疲労には勝てず、食べながらうとうとしちゃうんですね。
そんな時には保育園の先生は、「〇〇ちゃん、いっぱい食べたね。おいしかったね。もう終わりにして寝ようね。」と声を掛けます。
ほったらかしになんかしませんし、主体性が大事だからと、自分で食べ終えて自分から寝に行くのを待つなんてこともしません。
もう眠くて眠くて仕方ないのですから。
「そんなに眠いんなら、寝ればいいのに」
なんて言っても、意欲の塊ですから、「もっといっぱい食べたい!」という思いと、終わりにして寝に行くという行動をコントロールするのが難しいのです。
小さければ小さいほど、感情と行動をコントロールするのが難しいので、「(眠くて眠くて仕方がないこんな状態のときには)終わりにして寝ようね」と行動をサポートしてあげるのです。
これがまた実際には難しくて、意欲の高い子ほど、ぐずったり、泣いたり、もっと食べる!と意地でも寝ない、なんて子もいます。
そこで発揮されるのが、先生方の長年の経験と発達を知り尽くした専門性です。
その子の特徴を見極め、一人一人に対応を変えて、あの手この手を尽くすのです。
そんな「こうしたらうまくいきます」なんて万能な方法なんてありません。
それがあったら保育士さんやお父さん、お母さんたちはこんなに苦労してません。
必死になって、目の前の子どもと向き合って、どうしたらいいか、今日はうまくいった、でも次の日はうまくいかなかった、じゃあどうしよう、その試行錯誤の連続です。
実は正解は、その試行錯誤の先にあるのです。
ネットに答えを求めても、それは単なる一般論で、正しいかどうかも分からない。
たまたま通用することもあれば、うのみにしてやってみたら、返って逆効果と言うこともあるかもしれません。
こういうと身も蓋もないと言われるかもしれませんので、どうしても困ったら、グーグル先生なんかに頼るんじゃなくて、園の先生方がどうやっているか、見てみて下さい。
必死になってやってきた先生たちはそのやってきた分の膨大なデータベースがあります。
それはどんなAIよりもはるかに情報量が多く、正解に近いのではないでしょうか。
チャットGPTが絶対に示さない、「失敗した」多くの経験を現場の保育士さんは持っています。
どんなに正しい答えだとしてもネットの彼は、失敗を知りません。
実践した苦労も、喜びも知りません。
出来ない、分からない苦労を共有することもできません。
ぜひ園の先生方を頼って、失敗経験を聞いてみるのもいいかもしれません。
「ああ、私だけじゃないんだ。」と思えるはずです。
もちろん、活動終了後、私に聞いていただいても構いません。お時間が許す限り、誠心誠意お応えします。
星の数ほどとは言いませんが、数多くの失敗経験と、それより勝る喜びのエピソードに触れてみませんか。
そして、もし「やってみよう」と思えたら、その先に応えは見えてくると思います。
子育てや保育はもっと評価されてもいい。
日々私たちも頑張って、楽しんでいきたいと思います。