待機児問題と言っていたのがついこの前のように思うが、時の経つのは早いもので、時代は変わり、すでに都市部では保育園の定員割れが起きている。
直にそのような時代が来るだろうと思っていたが、まさかこんな早くに変わろうとは。
もちろん、首都圏においても、自治体や園により格差があり、地方と都市部においても事情が違う。
そこで、どの園も対策となるが、定員の見直し、選ばれる園になるために特色を打ち出すなど必要となろう。
まさかとは思うが、また同じ轍を踏むのか、目玉保育の台頭か。
やれ、英語教育に始まり、ピアノを教えます、体操を教えます、はたまたキャラクターの園バスを導入してみたり、歌のお兄さんがやってきますと謳ってみたり、園の教育理念はどこに行ったのか。
ますます劣化が止まらない。
安全管理なんか期待できないから、防犯カメラを導入してみたり、どこかの何とかプログラムを導入して「うちの園はすごいでしょ!」みたいな。
忘れてはならないのは、実際に保育をするのは、現場の保育者なのである。
誰がいるのか、どんな技術を持っているのか、経験は?
本当はそんなところが最もフォーカスされなくてはならない。
立場を超えて子どもの育ちを考える
様々な立場もあろう。
しかし、その立場を超え、どうしたら子どもの育ちにとっていいかは科学的には随分明らかとなってきました。
キャラクターのバスはいりません。
SNSのいいねも、フォロワーの数も重要なことではありません。
大人にやらされる体験ではなく、自ら環境にかかわる能動的な体験です。
最新のテクノロジーが子どもの遊びをゆたかにするのではなく、子どもと遊びを理解した経験豊かな保育者と子どもたちによる肯定的な関係における保育という営みが必要なのです。
環境も体験も、一旦立場を置いて、検証し、構築していきましょう。
その上で、地域や園の文化、状況に応じて環境と体験を再構築させていく判断と専門性を養うことに注力しましょう。