「遊び」を大事にした教育

先日、首都大学東京の臨床発達心理士、浜谷直人先生の講演を聞く機会がありました。

『発達障がい・気になる子の豊かな育ちを考える-遊びこむ仲間関係で、自己肯定感が生まれる-』というテーマで、内容も非常に共感できる内容で、日本中の保育者がこの先生の話に共感して実践出来たらいいのにと思いました。

その中で、「時間で管理する保育から子どもの気持に応える保育への転換」という話がありましたが、滝山ネイチャークラブの活動は、タイムテーブルで考えません。もちろん、朝集まる時間、お弁当を食べる、帰る時間はあるのですが、その間はほとんど時間で子どもを動かすということがありません。「何時になったからこうして」なんていうことがないのです。それは、時間で子どもを管理するのではなく、その時の子どもの気持ちと遊びの状態を優先しているのです。遊びこむことと子どもの気持ちを大事にし、遊びの状態を読み取っているのです。

「あれやって、これやって」と大人が力づくで「子どもにやらせる」保育ではなく、「遊び・活動」の状態を読み取って適切に働きかけていく保育なのです。活動が盛り上がり、ピークを迎え、終息に向かう頃合いを見計らって、「じゃあこうしようか」と次に向けた声掛けをするので、子どもたちも切り替えやすいのです。一見、大人が楽をして、「うまくいっている」ように見えるかもしれませんが、子どもの気持ちと遊びの状態をつぶさに観察して適切に働きかけているのです。

そのことの専門性を浜谷先生に後押ししていただいたようでとてもうれしかったです。

「時間」で「みんなと同じこと」を求め、無理やり子どもの活動を切り替えさせようと一生懸命にやればやるほど、子どもは切り替えにくいことがあります。もう「大人」が力づくで(外的コントロールを用い)子どもの行動を変容させるのには無理があります。

教育がますます困難に時代にあります。私たちは、よりその専門性を高め、子どものより良い育てちを応援し、そして私たち自身が自分たちの教育に誇りを持てる仕事を創造していきたいと願います。「森のようちえん」とは言っても、丁寧により良い教育を目指していく試みに違いないのです。

私たちも精進してまいります。どうか、このより良い教育への挑戦を応援していただき、子どものより良い育ちを志向する保育者が日本中に増えますよう心から願っています。

滝山ネイチャークラブ

代表 堀岡正昭

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