感覚・経験による保育から、理念に基づく保育への転換
保育現場はこれまで保育者の感覚や経験によって伝承されてきました。
良き先輩が優れた感覚で行ってきた素晴らしい実践を真似ることで保育技術や文化が継承されてきました。
しかし、そのことが「言うことが先生によって違う。」「その時によって言うことが違う。」ということになります。
もちろんその先生方一人ひとりの真意を読み取れば違うことはなく、一貫しているのですが、先輩の行為行動から保育の本質を抽出するのはなかなか困難です。
行為行動の判断基準を価値と言いますが、その価値が明確になっていないと判断に迷うのです。
園の大切にしている価値のことを保育理念と言います。
その哺育理念を明確にし、行為行動の判断基準を明らかにすることで一貫性が生まれます。
判断に迷いがありません。
これまでの感覚と経験による情報を資産と捉え、みんなが共有できるよう一般化し、大切にしている価値基準を抽出するのです。
保育者一人ひとりの感覚・経験を大事にしながら、それを保育理念に落とし込んで、その理念に基づく保育を理念保育と言います。
この理念保育を普及させることで、保育現場の疲弊と迷いをなくします。
保育者一人ひとりがやりがいを持って保育に取り組むことが出来たら、こんなにすばらしいことはありません。
滝山ネイチャークラブは保育のすばらしさを発信し続けてまいります。
明確な保育目標を立てる
保育理念は誰かが作ってくれるものではないのです。
一人ひとりが自らの信念と考えに基づいた、自分自身が大切にしている価値観です。
その価値観を一人ひとりが明確にする必要があります。
理念を明確にしたら、どうしたらその理念が実現できるか、具体的な保育目標を立てましょう。
価値の発信だけでは「いいね」は増えても、それをどうしたら実現できるかその具体的な方法を伝えていかないことには理念は浸透していきません。
理念の発信と並行して、具体的な方法について検証し、自ら目標を設定しましょう。
判断基準の明確化
職員は指示がないから動かないのではありません。
行動の判断基準が明確になっていないから動けないのです。
職員は秩序を乱し、園を困らせようとして勝手に行動するのではありません。
そうした方がいいと判断し、自ら行動しているのです。
園は、その判断基準を明確にしましょう。
行動する判断の基準さえ明確なら職員は自ら行動します。
どう仕事したらいいか分からない職員はいるかもしれませんが、楽をしてなまけようという職員は一人もいません。
一生懸命働きたくて就職している職員です。
行動する判断基準が明確なら、自分からどんどん仕事したい職員です。
職員の働く意欲を削ぐようなことをしてはいけません。
教育の目的は人格の完成である
その行為行動は教育の目的達成のために効果的でしょうか。
その前に教育の目的とは何でしょう。
幼稚園から大学まですべての学校教育に携わる教職員にとっての共通の目的です。
それは教育基本法に書いてあります。
教育の目的は人格の完成にあります。
どんな効果があったとしても体罰では人格の完成は望めません。
ゆがんだ人格を生んでしまいます。
同じ理由で虐待は躾とは言いません。
躾という字は、身を美しくすると書きます。
教育も人格の完成を目指し、その目的達成のために効果的な方法を採用しなくてはなりません。
幸せ・やりがい・感謝
私たちの理念は一人ひとりの幸せです。
誇りある仕事を生業とする私たちのやりがいを追求します。
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