子どもをみると言っても、どのように見るかということが重要です。
昔、私がこの業界に入った頃、今でも慕っている先生に言われたことがあります。
「子どもたちにちゃんとしろって言うけど、ちゃんとって何?」
ちゃんとの「ちゃんと」を子どもに「ちゃんと」説明しろと。
そうですね。大人はここを省略しがち。
今日は「子どもを理解する」ということを「ちゃんと」説明しなければいけないと思い、お話します。
子どもの理解について3つの視点で考えます。
・発達特性
・行動特性
・個性
子どもには子どもの発達特性があります。幼児は、視覚情報に比べると言語情報の処理能力は未発達だと言われています。
ですから、言葉で言っただけで「何度言ったら分かるの!」は難しいというものです。
だから私たちは「百聞は一見に如かず」直接体験を大事にするのです。
時に視覚的な情報を加え、繰り返し、個別に説明してあげることも必要です。
子どもの発達特性を理解して指導すれば子どもに無理なことを要求することが減るはずです。
また、子どもには子どもの行動特性というものがあります。ある大学の心理学の先生が、「ポケモンの開発者は子どもの心理を研究して作ったのか、子どもが好む要素が詰まっている。」というようなことをおっしゃっていました。つまりは、収集癖があるところや、競争を好むところ、進化・成長を好むところなど、子どもの特性を理解しているというのです。だとしたら、私たちは、子どもの特性を理解して、対策を考えることでこちらのイライラも減るはずです。
実はこうした発達や行動特性といった一般的、平均的な理解だけでは不十分です。
目の前の子ども一人ひとりのの個性というものを理解しないといけません。
私たちは、子どもの発達特性や行動特性といった平均的な特性の理解と合わせて、その子の持つ個性を認め、理解することで、よりその子に合った声がけや働きかけを志向していきたいと思います。
お父さん、お母さんたちにも、子どもの持つ特性を理解して、より健康でより効果的に子どもと関わっていただけたらと思い、これからも子どもたちの発達特性・行動特性についてお話していきたいと思います。
2019年12月1日 森のようちえん父母講座より
滝山ネイチャークラブ
代表 堀岡 正昭