ザリガニが何か教えてくれるわけでは、ない。
よく「自然が先生」とか「自然が教えてくれる」なんて言葉、使ったりもするけれど、実は、自然はただそこに在るだけで、何も教えてはくれない。
私たちが主体的に、自然(環境)に働きかけていくことで、私たちが、気づき、感じ、学ぶのだ。
どんな自然を用意しようとも、そこに働きかけ、学ぼうとしない限り、学べないのだ。
これは学校も教師も同じ。
どんな立派な学校で、どんな優秀な先生であっても、学ぶのは学習者自身なのである。
もちろん、効果的に学べるような仕組みを創り、安全に配慮して、楽しく自ら学ぼうとする魅力ある環境を用意する必要はある。
それだけでいい。
大人の役割は、学習の成果の責任を取ろうとしないことではないかとすら思える。
あれこれしてやっても、学習の成果はやはり学習者本人の努力と行為、行動の結果なのである。
私たちは、「やってみたい」「見てみたい」「もっと知りたい」と思える動機、やる気を引き出すだけなのだ。
それが一番、難しい。
この日、彼ら彼女らが自分自身の感覚として記憶したことが学習の成果だ。
楽しい感情とセットで記憶した感覚は一生忘れない。
そのときに私たちが出来ることは、一緒に感じて、話を聞いて、人に対する信頼感をセットにして体験させてあげることだ。
目に見える成果ではなく、彼らの心と体に記憶された感覚を大切にしたい。
滝山ネイチャークラブ
代表 堀岡正昭
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