感じる心を大事にする保育

森のようちえん、サマースクールで川に向かう途中の公園で、セミの死骸に群がるアリを見つけました。

この間、無言で観察する彼。

「セミ」

「アリ」

「イッパイ」

などと呟きながら、時間にして5分以上。

一緒に腰を下ろし、一緒に観察に付き合うことにしました。

言葉にならない自然の不思議さや驚き。

大人はこのとき、いろんなことを教えようとして、いろんなことを言ったりしたりするかもしれません。

でも私は、このときの彼の脳内で行われている自己内対話を大事にしたいと思うのです。

何が出来るようになったとか、知識を増やすことよりも、自分自身が感じるという経験をさせたいのです。

20人や30人も大勢引き連れていたら、こんな経験はさせてあげられないかもしれません。

でも滝山ネイチャークラブは少人数で個別に対応することを心がけています。

一人ひとりの気づきに寄り添い、彼ら一人一人を大事にすることこそが教育では大事なのではないかと思うのです。

子どもたちが見ている物を同じ目線で一緒に見て、心に寄り添う保育者でありたいと思います。

滝山ネイチャークラブ

代表 堀岡正昭


親子じかんとは

以前森のようちえんで、あるお父さんにこんなことを言ったことがあります。

「遠くからお越しいただき、すみません。」

するとそのお父さんはこう言いました。

「私は普段子どもとなかなか接することが出来ません。だから、この森のようちえんに来る電車の中が貴重な子どもとの会話の時間なんです。」

私は大事なことを間違えていたと思いました。

遠くから来ることは大変なことだからそれをさせるのは悪いことだと。

でも、そのお父さんはその時間がうれしい、大事だと仰った。

子育てで大事なことを教えていただいたと思います。

もちろん、大変なことは取り除いた方がいいんです。

でも大事なことはその大変なことをどう捉えるかということなのだと思います。

滝山ネイチャークラブで大事にしている親子じかんとは、かけがえのない今しか出来ない貴重な時間をどう過ごすかという事なのだと思います。

案外、テーマパークに連れて行くより、近所の公園で遊ぶ方が楽しかったりする。

それは、「大好きな人と一緒」ということがとても大事なのです。

私はこれからも子育てにおいて大事なことを忘れずに、お父さん、お母さんたちの子育てを心から応援していきたいと思います。

子育てで肩身の狭い思いをさせない。

子育てをしていることを誇りに思える社会の実現を目指して

滝山ネイチャークラブ

代表 堀岡正昭


遊ぶ意欲を学ぶ意欲につなげる

森のようちえんの子どもたちを見ていると、意欲的な子たちだと思います。

「もっと見たい」

具体的な動作を会得している子も多いのです。

「しゃがんで」「ひっくり返して」「掘ってみる」

あるとき、虫好きの子どもにどこに虫がいるのか聞いてみました。

「葉っぱの裏! 石の下! 土の中!」

参りました。

おそらく自然科学の基本だと思います。

 

子どもは本来、興味あることにはとても意欲的なのです。

「もっと見たい」「もっとやりたい」「もっと遊びたい」

私たちはその意欲を損ねないように、主体的な行動につなげられるよう、環境を整えるだけでいいのです。

やらせてもうまくいきません。

「もっとちゃんと見なさい」「もっとやりなさい」「もっと勉強しなさい」

と言ってやらせても、反動の方が大きく、例え効果があっても一時的な成果です。

私たちは子どもたちに本質的で永続的な力をつけさせたいと思います。

それには、子どもたちの内発的な動機付けを引き出す以外にないのです。

つまりは、子ども自ら「やりたい」という意欲を大事にし、それが実現できる習慣を身につけさせるのです。

 

でもこんな不安も湧いてきます。

(遊んでばかりいていいんだろうか。ほりさんの言っていることは分かった。だけど遊んでいるだけでいいの?)

この疑問は当然で、遊んでいるだけではいけません。

私たちは、この「遊び」を「学び」につなげたいと考えているのです。

じゃあ知識を詰め込み、早期教育すればいいのか。

幼児期に体験を伴わない知識の詰め込みが効果がないことは科学的にも証明されています。

私たちが考える幼児期の学力とは、まさに「意欲」そのものなのです。

 

幼児期にたっぷり遊んで、しっかり意欲を持って取り組んできた子は、小学校に行っても勉強するんです。

だって、知らないことがいっぱい書いてあって、(知りたい!)(見てみたい!)(勉強したい!)という意欲を育ててきたはずですから。

後は、子どもが自らやりたくなるような魅力ある学習環境を整えるだけなのです。

魅力ある先生が教えてくれる楽しく学べる工夫がある授業。

もっと知りたいと思ったときに自ら調べられる図書空間。

安心して学校に通える良好な人間関係。

これらを整えるだけで子どもは言わなくても勉強するようになるんです。

 

森のようちえんのソトアソビで、たっぷり遊んで、しっかり体を動かす。

意欲的に遊ぶことで、主体的に取り組む姿勢を習慣かさせる。

「もっとやりたい」という向上心を具体的に実現できるような環境を整え、今幼児期に必要な学力をしっかりと身につけさせていきましょう。

滝山ネイチャークラブ

代表 堀岡正昭