公共の交通機関を利用して子どもを引率する技術

バスに子どもを乗せる

子どもと公共の交通機関を利用する場合もあると思います。

今回は路線バス編です。

子どもたちをバス停で1列に並ばせてバスの到着を待ちます。

歩行者や他の乗客に対して迷惑にならないように配慮しましょう。

バスが到着したら車内の混雑状況を確認し、子どもたちを車内のどこに誘導するか判断します。

これは瞬間的な判断力が求められます。

奥に行くか、手前に行くか、座らせるか、立たせるか、全員が乗れるように素早く判断し、スムーズに誘導し、バスの運行を妨げないようにします。

先頭を誘導するスタッフは速やかに子どもに場所を指示します。

混雑状況によっては立たせる、座らせるなら小さい子など優先順位の高い子から座らせるなど的確な指示が必要です。

中間のスタッフは乗車口の足元を確認するよう注意します。

最後尾のスタッフは帽子や水筒など忘れ物がないか確認して乗り込みます。

車内ではリュックの抱え方や座り方など指導します。

スタッフは子どもたちの近くで顔色や表情を観察し、不安な子はいないかチェックします。

にこやかな表情で安心感を与え、周囲の乗客に迷惑にならない程度に会話を楽しみます。

バス停がいくつかとか、後どのくらいとか、見通しを持てるよう声がけします。

降車バス停が近づいてきたら、子どもたちに伝え、心の準備をさせます。

降りるときは他の乗客の後について降りるように声がけし、先頭のスタッフは子どもを先導します。

運転手さんに挨拶し、足元を気を付けて降りるように指示します。

降りても歩行者や周囲の交通に注意して、安全な場所まで誘導します。

最後尾のスタッフは子どもたちの忘れ物がないか確認しながら降車します。

全員揃って人数を確認したところで感染症対策の消毒をします。

リーダーはこの後の移動や交通の危険や注意事項を手短に伝え、見通しが持てるような話をして全体を引率していきます。

保育者は実に多くのことをしています。

ただ子どもをバスに乗せるだけでなく、安全と健康を守り、公共のマナーを伝え、社会教育を行う機会でもあります。

なお、こうした公共の交通機関を利用した園外保育を行う際には、事前の実地踏査が必要です。

同じ曜日の同じ時間帯に利用することで混雑具合を知り、イメージトレーニングにもなります。

先輩スタッフに同行して経験を積み、子どもを引率する技術を高めましょう。

ソトアソビスクール

堀岡 正昭

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