活動の終わり方編

「もっと遊びたい!」

私たちがもっとも育てたい子どもたちの意欲です。

でも、そろそろ帰らなければいけない、活動を終わらせなきゃいけないって時、こう言われると困りますよね。

実は、活動(遊び)にはリズムがあり、遊びが始まり、段々盛り上がり、やがてピークを迎え、終焉していくのです。

グラフでいう B の時点で、子どもたちが「もっと遊びたい!」と言ってたとしたら、それはすばらしいことです。

でも、C の時点でそう言われると困ってしまうのではないでしょうか。

C の時点では体力的にも疲れ、集中力も切れ、水分補給や休憩が必要な時間かもしれません。

その時に適切に働きかけなかったら子どもの健康を阻害し、事故やけがの危険にさらしてしまうかもしれません。

実は、保育園における子どもの事故の多くは夕方に発生しています。

午前中の活動中に転倒して脳外科を受診するということはほとんどありません。

疲れがたまり、集中力も欠ける時間帯に怪我が発生するのです。

では、どうしたら怪我が防げるのか。

グラフの C の時点で手を打っていたのでは遅いのです。

遊びが盛り上がり、ピークを迎え、少し落ちてきたなという頃合いを見て、「そろそろお茶にしようか。」「そろそろ休憩しようか。」などと、リズムを変えてあげる必要があるということです。

B の時点では遊びが盛り上がっている最中なので、休憩するとは言わないだろうし、C の時点では疲れてはいるものの、気持ちの上では意欲が勝り、正しい判断が出来なくなるものです。

でも、ピークを迎えて、少し落ちてきた頃合いなら、本当に遊びが満足した状態なら、「うん、休憩する。」となるはずなんです。

事故やけがの少ない活動というのは、活動中の適切な見守りもさることながら、実は、活動後半の適切な働きかけ、指導がとても重要なのです。

子どもの主体性を重んじるあまり、保育者の指導性を否定する考えもあります。

それは、子どもの主体性を育てるB の時点で指導性を控えればいいのであって、子どもの健康と安全を守る保育において、指導性が必要ないということはないのです。

もちろん、その指導性が子どもの人格を否定したり、頭ごなしに押し付けるものであってはいけません。

子どもが満足して、本当に信頼している保育者から「いっぱい遊んで楽しかったね。いっぱい遊んで疲れたから休憩しようか。」って誘われたら、「楽しかった!お茶飲む!」ってなるはずです。

うまくいくことばかりとは限りません。

でも、「今は子どもの主体性を尊重する場面だから意見を言うのは控えよう。」「満足したかな。そろそろ子どもも疲れてくるだろうから休憩の声掛けしようかな」と、保育者の働きかけを意識して行うことで遊びのピークを見極める保育者の目が養われてくるはずです。

特に水辺の活動は、疲労に加え、熱中症の危険、低体温症の危険、疲労から来る怪我の危険など様々な配慮が必要となってきます。

それを見計らうために、私たちは子どもと一緒に水に浸かって遊ぶのです。

何分遊ばせたら何分休憩させたらいいか、それは条件によって変わってくるのです。

答えは目の前にあるのです。

子どもの状態を見る目を養い、トライアンドエラーを繰り返すことで判断の精度を高め、自分たちの実践に自信を持っていくのです。

誇りある保育者がこの夏も多くの子どもたちの豊かな体験を支えることを願っています。

頑張りましょう。

 

保護者の皆様へ

遊びの盛り上がりを見極めることで、例えば公園に連れて行って帰る時なんかにも同じことが言えます。

最初は難しいかもしれません。

遊びのピークを迎え、少し落ちる時には微かな変化があるはずです。

例えば動きが緩慢になるとか、言葉が少なくなるとか、その時に休憩に誘うとうまく乗ってくれるというタイミングがあるはずです。

それを掴めるだけでストレスはぐっと減るはずです。

子どもの意欲を育て、子どもの健康と安全を守る保護者の皆様の子育て、心から応援しています。

 

森のようちえんの滝山ネイチャークラブ

代表 堀岡正昭

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