お手紙をもらいました。
小さな字で、一生懸命書いたのでしょう。
「ほりさん、あげる」
と言ってくれました。
文字ってね、本来こういうことなんですよ。
「伝えずにはおれない。書かずにはいられない。」
そんな想いを伝えるために生まれたのです。
相手を想って一生懸命書く。
伝えよう、渡そう、書こうと思って一生懸命書く。
ある保育園で1月になると郵便屋さんごっこが始まりました。
きっとおうちでも年賀状のやり取りで興味を持ったのでしょう。
職員室の前のポストにはたくさんのお手紙が入っていました。
先生たちが印刷してくれた子どもゆうびんきょくの印刷がしてある年賀はがきに、「〇〇せんせいへ」「〇〇くんへ」と書いたたくさんの想いが綴られていました。
そこの園長先生は、「子どもたちに文字なんか教えなくていいから、お手紙ごっこしてあげて。子どもたちってね、うれしいのよ。好きな先生やお友達にお手紙書けるってうれしいの。それがとっても大事なの。」とおっしゃっていました。
子どもは好きなことにはものすごいエネルギーと集中を見せてくれます。
関心あることはすごく知りたがりです。
「ねえ、〇〇っていう字ってどうやって書くの?」
そう言ってきた時を逃さず拾うのです。
その子はどんどん、どんどん吸収します。
ポケモンが流行った時に、日本全国の幼稚園児、保育園児がカタカナを覚えたように、子どもは興味あることはとことん覚えようとします。
本来子どもは学びたがりなんです。
その時を的確に捉えるだけでいいんです。
私たちは文字は教えません。
書かずにはいられない、伝えたい想いを大事に育てます。
森のようちえんの滝山ネイチャークラブ
代表 堀岡正昭