森のようちえんには、ハンディ図鑑や双眼鏡など、観察や学習につながるアイテムを持ってくる子もいます。
「持って行きたい!」という動機づけ、意欲があるからですね。
それとは別に、玩具やぬいぐるみを持ってくる子もたまにいます。
そんな時には、「いいですよ」とお伝えしています。
保育園や幼稚園でも、「このおもちゃ持って行きたい!」と言ってタオルやぬいぐるみなど持って行くことがあるかと思います。
そんな時は「これは置いていこうね」とお話しされているのを耳にすることもあります。
すんなり置いていってくれたらいいのですが、なかなか離さず、ぐずって泣いたりすることもあるのではないでしょうか。
玩具やぬいぐるみなどの持ち込みについては、園によって考えはそれぞれでしょうが、私はこう考えます。
「一種の安定剤」の役割を果たすこともあると。
それを持っていることで、大好きなお母さんとつながっていることを感じられたり、安心出来たりするのなら、持って行ってもいいんじゃないかと思うのです。
「他の子が欲しがる」とか「失くしたり、壊れたりしたら」といろいろ考えることはあるかと思いますが、長く子どもたちを見ていて、そんな心配はあまりないように思います。
それを持って一日過ごすということはあまりないように思います。(タオルなど、精神的に不安定な場合は1日持っているということは、年齢によってはあるかもしれません。)
意外と教室やお部屋に入った途端、その辺に置いて忘れていることもしばしばです。
ある保育園の園長先生は、
「そのまま持って行っていいですからね。お部屋の先生に、『どうしても離さないのでお願いします。』とだけ伝えて下さい。職員は十分理解していますので、スムーズに受け入れますよ。」と言ってくれます。
滝山ネイチャークラブでも、基本的な考えは一緒です。
ただ、
・保護者の方が承知していること
たまに子どものことですから、黙って持ってくるということがないとも限りません。保護者の方もその玩具などを持って行っているということを承知しておいてください。
・あまりに子どもの玩具にしては高価な物など、紛失や破損などの心配も承知しておいていただくこと
これまたたまに、カメラや双眼鏡など、破損などの心配があるものもあります。こちらも十分気を付けて見ていきたいと思いますが、紛失や破損などの恐れがあることも理解しておいていただけると助かります。
大事なことは、子ども自身が「どうしても持って行きたい!」という動機づけがあるということで、持って行きたいという子どもの本質的な欲求に寄り添っていきたいと思います。
さみしいから安定剤として持って行きたいのか、それともそのアイテムを使ってもっと楽しく遊びたいという知的好奇心や欲求があるからなのか、それとも単に見せびらかしたいという欲求なのか、そのことをよく見極めて適切に対応していきたいと思います。
まずは何でもご相談ください。
長く子どもたちを見てきた経験から子どもたちの行動理由について多くのデータベースがあります。
正解にたどり着けるかどうかは分かりませんが、少なくとも子どもたちの気持ちに寄り添う用意があります。
子どもの行動特性、発達特性についてもお伝えし、共に子どもたちをより良く理解していきたいと思います。
森のようちえんの滝山ネイチャークラブ
代表 堀岡 正昭