子どもは時に「行きたくない」「やりたくない」といったネガティブな発言をする場合があります。
そんな時は親も困ってしまいます。
つい、「なんでそんなこと言うの!」「行かなきゃいけないでしょ。」などと言いたくなってしまいます。
心理学的にはこんな時、どうしたらいいのでしょう。
1.受け止める
2.行為の理由、感情の理由を耳からインプットしてあげる
3.枠組みを崩さない
子育てとは、面倒なことを省略しないということかもしれないと思います。
大人は答えが分かっているから、最初に答えから入ろうとします。
理屈で、行かなければならない理由ややらなければいけない必然性を説こうとします。
でも、子どもにはまずは感情を出させてそのまま受け止めましょう。
「行きたくないんだね」と。
そして次に行きたくない、やりたくないということの理由を言葉にして耳からインプットしてあげましょう。
本人が「〇〇だから行きたくない」と言っている場合には分かりやすいのですが、分からない場合には、「こういう理由だから行きたくないの?」と聞いてみましょう。
違う場合には、「違う!」と教えてくれます。
「あれかな?これかな?」と探っていくうちにお父さん、お母さんなら必ずビンゴにたどり着けます。
分かったら、それを言葉にして子どもの耳からもう一度インプットしてあげるのです。
「これこれ、こういう理由で行きたくないんだね」と。
最後に、これがとても重要なことですが、枠組みを安易に崩さないということです。
どいういうことかというと、おもちゃ屋さんで子どもがおもちゃを買って欲しいと駄々をこねている場面を想定して下さい。
泣いて言うことを聞かないから、大変だからと、「じゃあ分かった、買ってあげる」としないということです。
子育てとはとても大変なことです。
分かっていても、子どもが泣いて怒っているのに、「怒っているんだね。」「これこれこういう理由で行きたくないんだね。」なんて言っていられない場面も多いことでしょう。
そして挙句の果てには、枠組みを崩さないなんて、そんな風に出来ないことも多いと思います。
私自身も自分の子どもにこれが出来たかというと自信がありません。
でも、専門職としてどうしたらいいか分かります。
親は子どもの宿題を見てもうまくいきません。
何故なんでしょうね。
何か親としてのスイッチが入ってしまうとしか言いようがないとも思います。
私たちは専門職として、技術として、子どもたちの負の感情を受け止めることが出来ます。
専門職として経験も長いので、子どもが泣いている理由を探ることが他の人より少しだけ得意かもしれません。
一朝一夕に出来るようになったのではありません。
でも、練習すれば必ず出来るようになります。
適切に練習することでうまく出来るようになります。
保育は技術です。
その技術をお伝えすることで、子育ての負担感、不安感を少しでも減らしたい。
親としてのスイッチと言いましたが、親としてのとても大事な感情が働くのだと思います。
かけがえのない我が子だからこそ働く感情が技術の習得には弊害となることもあるような気がします。
感情ではなく、理屈で上記の3つを行なう事、それが出来るようになったら格段に親の負担感は減ります。
子どもは「分かってくれた」という気持ちと自分の感情の理由が自分自身で分かるようになり、この経験を繰り返すことで、負の感情をコントロールすることが出来るようなります。
時間はかかっても必ず子どもは変わります。
その先にあるのは、子どもと親(大人)の喜びであり、信頼関係だと信じます。
私たち親は、あえて困難な子育てという選択をしました。
それは、親として、子どもの存在を絶対的に受け入れ、最高の喜びと幸せを志向するからではないでしょうか。
これからも、いつでも、子どもを育てるということを応援しています。
森のようちえんの滝山ネイチャークラブ
代表 堀岡正昭