実は「怪我をさせないように」とは考えていない

「子どもに怪我をさせないようにと思っている。」

そんなことをある先生から聞きました。

そう、日本全国の先生方がそう思っていると思うのです。

大事な子どもたちを怪我させようとは思っていない。

それは私も同じです。

でも、よく考えてみたら、怪我をさせないようにとは、あまり思っていないことに気が付きます。

それよりも、「自分たちが思い描く『いい保育』をしたい」「子どもたちが満足できる『いい体験』にしたい」「保護者の方も安心できる『安全な保育』にしたい」と常付け考えていることに気が付くのです。

それはとてもポジティブな感情で、とても積極的で、建設的な考えです。

ところが、「怪我をさせないように」という思考は少しネガティブで、どこか委縮しているような感じがします。

「保護者に何か言われたらどうするんだ。」

「園長先生に怒られるから」

「責任を取れるのか」

どれも、保育園時代、同僚から言われた言葉です。

実際、現場ではそう感じさせられているのだと思います。

でも、そんな感情で、いい仕事が出来るでしょうか。

私には無理です。

私は、「もっとしてあげたい!」「もっといい保育がしたい!」「子どもに誇れる仕事がしたい」という想いがあります。

翻って、私は目の前の自分にとっても大切な子どもたちに大きな怪我や無用な痛い思いをさせたくないからこそ、目を離しません。

保育中、スマホに気を取られ、視線を落とし、子どもから目を離すなんて考えられません。

子どもに怪我をさせたくないからです。

私にとっていい保育とは、子どもが無用な痛い思いをしないことです。

子どもに怪我をさせたくないからこそ、子どもから目を離しません。

保育者はもっともっとポジティブでいい。

そして、もっともっと積極的に子どもと関わっていい。

そんな保育は怪我が少ない。

もっともっと子どものことを観察し、子どもの行為に適切に反応し、正しく指導していくことで怪我はもっと防げる。

私はそんな「いい保育」がしたい。

 

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