保育の質の多面性

保育の質と言っても、多角的な側面から、また誰がそれを言うかでその側面も変わってきます。

例えば、園長職であれば、園児の数であったり、園舎をどうするか、先生方の配置はどうするかといった構造の質、実施運営の質に関心があるかもしれません。

現場の先生であれば、明日の保育はどうするか、子どもの問題をどう解決するか、保護者対応は?といったところが関心事かもしれません。

保育というのは、環境と体験、保育者の働きかけによって決まります。

ここでいう保育とは、OECDの保育に質によるところの過程の質です。

環境と体験、働きかけがそれぞれ関係し合っています。

環境の質とは、単に玩具や教材を用意するというだけに留まらず、そこでどんな遊びや体験が繰り広げられ、子どもたちが相互にどうかかわりあっていくかをイメージするという点で、体験の質、働きかけの質に大きくかかわってきます。

体験の質とは、明日の保育内容やテーマだけに限らず、子どもの発達や行動特性を鑑み、どう活動を組み立て、予想不可能な子どもたちの動きや関心をどう拾い、他児にどう広げていくか、環境と働きかけに大きくかかわってきます。

その上で、野外活動、自然体験、園外保育などでは、子どもを引率するテクニック、安全に誘導するテクニック、注意説明したり遊びをリードするテクニックなど様々なテクニックが要求されます。

時間を管理するタイムマネジメント、安全をコントロールするリスクマネジメント、人の配置を管理するスタッフマネジメントなどのスキルも必要です。

大人も自分が置かれた立場や役職などで、想定する保育の質が異なりますので、それぞれの保育の質向上についてお伝えしていけたらと思います。

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