一般社団法人日本アウトドアネットワーク主催のスキルアップ研修会に参加してきました。
高度な日本の救急システムの及ばない、または時間がかかる場所やウィルダネス状況下で、我々野外の指導者は何をすべきか。
そのことをアメリカの医師が中心になって開発した野外救急法について学びました。
人体の構造を理解し、ウィルダネス状況下ではシンプルに考えること、この「考える」ということが特に重要という点では、まさに普段ソトアソビスクールでも言っている「考える」ことを習慣化させるということの重要性を改めて感じました。
では、どう「考える」のか。
人間が生きていることを「酸素化」という視点で考えます。
・呼吸器系
・循環器系
・神経系
この3つの酸素化が出来なくなったとき、人は生きていることが出来なくなります。
ウィルダネス状況下では、この3つの酸素化が出来ているか出来ていないかで緊急度をチェックします。
正常な呼吸が出来ているかどうか。
肺に酸素が供給され、血液の酸素化が出来ないと人は生きていることが出来ません。
血液が体の隅々まで循環されているかどうか。
血液が心臓から体の隅々まで送り出されることで、細胞の酸素化が出来て体が維持出来るのに、それが出来ないと細胞が死に、ついには命そのものが死んでしまいます。
脊髄を通って脳からの指令が各器官に伝えられる神経系の酸素化が出来ないとやはり、身体の麻痺や脳そのものの維持が出来なくなります。
街中の救急法でも行う、呼吸の確認、出血の有無、意識の有無、これらの確認をすることで、その人の緊急度をチェックすることが出来ます。
一般社団法人 ウィルダネス メディカル アソシエイツ ジャパンのホームページからチェックシートがダウンロードできます。
http://wildmedjapan.main.jp/PDF/EmergencySheet_sumer_ver.pdf
講師の寺田さん熱演のケーススタディでは、その時自分は何を感じ、どう考え、とっさの判断を適切に行えるのか、というトレーニングにもなりました。
指導者がどう「考える」のか。
定期的に受講し、安全の意識と思考、行動を高めていきたいと思いました。
日 時:6月13日(水)19:00〜21:00
会 場:オリンピックセンター研修室
講 師:寺田 達也