時間で管理しないというのは分かるけど、遊びの状態をどう評価したらいいのか。
ソトアソビ edu.では大人の働きかけが重要であると説きます。
一見、何もしていないように見えるときと、ものすごく積極的に働きかける場面があることに気づきます。
遊びには「盛り上がり曲線」とも呼ぶべき、リズム、波があります。

都立大学浜谷直人氏 「発達障がい・気になる子の豊かな育ちを考える」講演会資料より

何もないところから遊び出し、集中し、熱中し、最高潮に盛り上がるピークを迎え、やがて落ち着き、沈静化していく。
グラフでいうAの位置、Bの場面、Cの状態を見極め、遊びの状態を読み取る力が必要とされます。
Aの位置では、様々な外的刺激として遊びや気付きの種を蒔くことも良いでしょう。
Bの場面、子どもは集中し、遊び込んでいますので、それを邪魔しないように場と空間を保障してあげましょう。
Cの状態で働きかけることで、遊びを変化させたり、切り替えることが出来るようになります。
現場では、子どもを集団で見ていますので、これに複数の遊びの状態が重なります。
曲線は一人ひとり違いますので、集団の遊びの状態を評価するのは困難を極めます。
そう、子ども一人ひとりと言っても大変なことなのです。
しかし、そうした困難に挑戦するところ、その経験と技術が高い専門性なのです。
ぜひ子どもに寄り添い、遊びをよく観察し、状態を読み取る力をつけましょう。

時間で管理する教育から、子どもの気持ち、遊びの状態を優先する教育へ