保育デザイン・体験・保育技術

幼児の教育環境としての自然環境を基本にしながら、保育をデザインするという概念が必要です。

誰でも学び、実践することが出来る普遍的な学問としての sotoasobi edu. が保育環境の構成要因を明らかにします。

保育デザイン

自然環境を基礎に、幼児教育としての環境をデザインします。

1.変化にとんだ環境

2.複数の選択肢がある環境

3.子どもにとって魅力ある環境

この3つの視点で環境を考え、保育をデザインしましょう。

体験学習としての遊び

環境だけでは不十分です。そこで何を経験するか、何を学ぶかが重要なのです。

sotoasobi edu. では、

・遊びこむ体験

・五感で感じる体験

・人や自然と関わる体験

この3つが重要だと考えます。その際に、首都大学東京の浜谷教授による「遊びの盛り上がり曲線」を基に、働きかけの技術( Technology for Natural Education Curve )にまで落とし込む必要があります。

保育技術

ポジショニング・ネットワーク化・フットワーク

以下は子どもと保育者の位置関係、動きをイメージで単純化して示したものです。

子どもを観察する意識と態度、具体的な観察方法の確立が必要です。

ポジショニング

・死角を作らない

・複数の眼

・多角的に観る

観察対象の子どもを視界の中に入れること、複数の職員で観察すること、そして、単一的な見方ではなく、多角的に子どもの様子を捉えることが必要です。

この技術によって、子どもの把握と多面的な理解につなげます。

ネットワーク化

それぞれの保育者が孤立しているのではなく、チームとして機能するためには、一人一人が現場で連携していく必要があります。

子どもの観察と合わせて、他の職員の動きによって自分の位置、動きを変えていく必要があります。

視界の中には他の職員の動きも入れ、アイコンタクトや直接会話で意思を疎通させ、有効に連携させる仕組みが必要です。

・情報の共有

・目的の共有

・子どもの育ちの共有

ネットワーク化した保育者集団はまるでインターネットの世界が一つ一つのコンピューターをつなげ、膨大な情報にアクセスできるように、一人一人が他の職員の情報とつながり、大いなる目的達成のために子どもの育ちを共有します。

一人一人の観察には限界があります。

それをチームで補い、さらには共有する仕組みを構築することで大いなる目的、一人一人の子どもの人格の完成を目指します。

フットワーク

職員一人一人の相互扶助と合わせて、職員個人の能力・動きも要求されます。

目まぐるしく動く子どもの動きに合わせて保育者も動いて死角を作らないようにしましょう。

・とにかく動く

・主体的に動く

・有効な無駄な動き

保育者は監視員ではありません。手を組んだり、後ろ手にして子どもを監視するような態度は適切な保育者の取るべき態度ではありません。

常に動ける体勢を整え、何かあった時にはさっと動ける俊敏性が問われます。

高度な専門性を持った経験者は自ら動きます。

言われなくても動いています。

それは子どものため、自身の観察力、保育力を高めるためです。

とにかく自ら主体的に動く腰の軽さが子どもの安全を守ります。

こう言うと経験の浅い職員はとかくせかせか動きがちです。

しかし、経験のある保育者はゆったりとしています。

子どもの遊びを邪魔していません。

それでもよく観察していると実によく動いていることに気が付くことでしょう。

保育者の直感で、「あ、あそこ危ないな」「あ、あの子何やってんだろ」「見に行ってみようかな」と、ちゃんと動いているのです。

一見、無駄な動きに見えて、実に無駄のない有効な動きであることが多いのです。

この有効な無駄な動きをたくさんすることで、怪我や事故を未然に防ぎ、子どもの感情に寄り添い、子どもの育ちをいち早く発見して、ともに成長を喜ぶ保育者となるのです。

私たちは、一人一人保育者の動きの精度を高め、より安全で、子どもも保育者も楽しい保育現場を創ることを目指します。