保育はチームですから、スタッフ全員で総力戦です。
一人一人が全力で、持てる力を最大限に発揮してこそ、大きな成果をもたらすことが出来ます。
チーム戦ですから、一人一人の配置がとても重要です。
特に野外ではおしゃべりをしている余裕なんてありません。
一時も目を離せない緊張した場面です。
その中でも子どもと自然を楽しむ先生方の姿が子どもたちにとってモデルとなり、危険をいち早く察知する安全管理となります。
そこで、先生同士がかたまらず、分散して子どもを見ていくようにお願いしました。
出来れば、先生同士、目が合ったりして、アイコンタクトが出来るように背中を向けない意識を持つことで、離れていても連携することが出来ます。
連携を意識しながら、目の前の半径2mの子どもたちの安全を守ること、子どもたちの内面の変化に敏感であるようにしたいものです。
子どもが何に関心を持っているのか。
子どもの心理状態や体調など、外見では表れにくいものも読み取ることが保育の専門性です。
そんな難度の高い仕事ですが、もう一度、この写真を見て下さい。
この子たちが何に関心を持って、どう働きかけていくのがいいか考えていくことが保育ですが、実は現場の保育と言うのはそんな悠長なことばかりも言っていられません。
この写真に写っていない何十人の子どもがいるはずです。
チームですから、1人で全員の子どもは見られないのですが、この写真に写っていない他の子は何をしているのでしょう。
どこで、どんな楽しい遊びが展開されているのでしょうか。
考えるとワクワクするのが保育者の特性でもあります。
それぞれの先生がチームとなって、それぞれの持ち場で子どもの安全を守り、子どもの喜びに共感し、それを記録し、保護者や仲間に共有したいと願います。
全体で保育するというのは、この写真に写っていない子のことも意識するということです。
残りの三十何人、四十何人という子がこのフィールドで遊んでいるはずです。
どこの保育現場も余裕がある職員配置ではないはずです。
目の前に2人しかいなかったら、他の先生の所が大変なんじゃないかな?
大丈夫そうかな?
何やってるんだろう?
あ、おもしろそうな歓声が上がった。
あ、あっちで泣いている子がいるな。
先生、大丈夫かな?
あ、大丈夫そうだ。
あ、怪我したみたい。
近くの先生、ちょっとこの子たち見てて。
あっち行ってちょっと見てくる。
そうやって、全体で子どもたち全体を見守るというのがチームで保育すると言うことです。
そもそも、難度の高い保育をリスクの高い野外で行うと言うことは大変なことです。
でも、だからこそ、子どもたちの喜びや成長も期待できるのではないでしょうか。
全員で見ていくからこそ、高い専門性と質の高い安全な保育をしていますと言えるのではないでしょうか。
経験ある先生方は実によく子どもを観察しています。
首を振って周囲をよく見渡しています。
そしていざ必要だと思ったら、さっと動いて子どもの安全を守ったり、おもしろそうな遊びの場面を盛り上げています。
そんな観察力、フットワークも野外での保育には求められます。
そうやって子どもを観察し、危険を察知する能力の高い先生方のいる現場は事故や怪我が少ないものです。
大きな怪我を防ぐ回避行為をあらかじめ行っているからです。
ある先生が、すーっと動いて行って、さり気なく子どもの安全を守っている姿がありました。
そんな観察力、危険察知能力、危険回避能力を高めて、安全で楽しい保育に貢献していきたいと思います。
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