子どもは、大人の関心がどこに向いているのかを察知するのが得意です。
ちゃんと見てくれていない人の言うことはあまり聞きません。
逆に、ちゃんと話を聞いてくれたり、自分たちが大切にしている物を共感してくれる人のことを信頼します。
子どものことを監視的な態度で外見上しか見ていないと内面の変化を捉えることが出来ません。
だから私たちは、子どもの側に寄り、子どもの関心や心の変化に敏感でありたいと思います。
「子どもの主体性を大事にして、満足いくまで遊ばせたい!」
そう思っていても、子どもを取り囲む現場はそんな悠長なことばかり言っていられません。
帰る時間だから、お片付けの時間だから、大人の都合もあるかもしれません。
でも、だからこそ、子どもとしっかり関わるのです。
各保育園に週に1回の関わりで、子どもたちと信頼関係を結ぶのは大変難儀なことです。
しかも、活動のプレイングマネージャーとして、安全管理とタイムキーパーの役割を担う以上、園に変える時間を意識しない訳にはいきません。
でも、だからと言って、遊びが盛り上がっているにもかかわらず
「ハイ、時間だからおしまいです。片付けて下さい。」
と言ったとしたらどうでしょう。
「なんだよ、たまにしか来ないくせに、いばるなよ。」
と大人なら言いそうです。
しっかり子どもと関わり、信頼関係を構築し、その上で安全管理と全体の活動をまとめていくのです。
目の前半径2mの子どもに全力で
何もただ意味もなく、子どもと遊んでいるのではありません。
子どもの関心に関心を持ち、子どもの興味関心や感動や喜びを共感したいから、側に寄るのです。
そうしないと子どもの内面の変化は見えてこないからです。
その時に、遊びの何を見るか。
それには、都立大の浜谷先生の「遊びの盛り上がり曲線」が参考になります。
今、遊びはどんな状態なのか。
これから盛り上がっていくのか、もう充分満足しているのか。
遊びの盛り上がり曲線のカーブはどんなカーブを描いているのか。
緩やかなのか、急なのか。
それによって、関わり方、盛り上げやリードの仕方が変わってきます。
そこも経験による保育者の専門性が表れる所ですが、まずは子どもにもう少しだけ、近寄ってみましょう。
そして、もっともっと動いて、子どもたちの遊びの状態、盛り上がっている所を察知できるようになりましょう。
始めは無駄な動きだったり、不要に近すぎたり、反対に遠すぎて子どものことが何もつかめないこともあるかもしれません。
何事もトライアンドエラーです。
関わり方の答えは、自分で獲得していく以外にないのです。
その、必死にやった先に、答えが見つかるはずですし、必死にやらないと見えてこないし、保育者としての成長もないでしょう。
なりたかった先生に、きっとなれる。
こんな保育がしたいという保育が出来るようになる。
そのために、たくさんたくさん子どもと関わって、学び続けていく先に、きっと保育を楽しんでいる自分がいるはずです。
保育はもっとおもしろい。
そんな保育者が増えると子どもはもっと育つ。
そんな園の実現に貢献していきたいと思います。
保育を楽しんで行きましょう。
堀岡
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