保育は個人種目ではなく、団体種目です。
チームで行うチームプレーです。
チーム保育というからには、機能的に、仕組として、チームで行う戦略が必要です。
自律した個人とネットワークでつながる組織論
能力の高い職員集団であることは望ましいと言えますが、経験値と能力は人それぞれで違い、一朝一夕に高めることは出来ません。
ここでは、長期的な個人目標としては、能力向上を目指した努力が求められますが、向上心と研究心、謙虚で素直な心があればその人は向上していけます。
なので、職員それぞれの資質と特性を理解して、苦手なことや未熟な部分は、経験者や得意な人がカバーしたり、フォローする気持ちが必要です。
あくまでも、ここではフォローの精神なので、そのままで良いという訳ではありません。
出来ないまま、そのままではなく、あるべき姿、なりたい自分を思い描き、向上しようという姿勢があることが大前提です。
その上で、完璧な人はいなく、常にお互い様という心持ちでカバーしていきましょう。
組織論としてみたときにモデルとなるのは、脳の神経ネットワークや、それぞれの器官、細胞の働きです。
それぞれが自立した存在として自分の役割を果たし、脳からの指令を受けて、全体として調和して、働くことで、生という大きな機能を果たします。
もしも、脳からの指令を受けた細胞や器官が、言うことを聞かず、勝手な動きをしたらどうなるでしょう。
また、脳からの指令を受けないと何の働きもしなければ、この生命という大きな存在は困難です。
実に、自立した個人(細胞や器官)をネットワーク回路や神経でつなぎ、大きな力を発揮するのです。
自律した個人をつなぐネットワーク戦略
それを実現する大きな役割を果たすのが、現場のプレイングマネージャーです。
プレイングマネージャーは、それぞれの職員と職員、子どもたち全体を観察し、危険なところ、盛り上がっているところを見極め、職員配置を調整します。
「あそこに手が足りないから、少しあっちの方を見て」
「ここは〇〇さんに任せて、全体を見ましょう。」
緻密に計算されたまさに芸術のような営みです。
これがうまく機能した時には、活動は安全で、子どもたちの満足度は高く、教育的効果も高いことが期待できます。
チームで機能するチーム保育を行うためのネットワーク戦略を明らかにしていきたいと思います。
滝山ネイチャークラブ
堀岡正昭
