
保育技術は高められます。
でも、漫然とやっているだけでは保育の質は高まりません。
プロ野球の選手も、ピアノの先生も、日々練習します。
コーチについてトレーニングを受けます。
保育も練習方法があります。
ただ仕事をこなしているだけでは高まりません。
意図的に訓練するのです。
ではどうやって。
それには日々の保育を写真に撮って、見返して、選別し、厳選した数枚の写真にコメントを付けるのです。
練習なので、「かわいいでしょ」というコメントではなく、写真を見ただけでは分からない背景を説明し、子どもの行為の意味を伝え、その時の自分の想い、感情、願いを書くのです。
写真を撮るにしても、自分が贔屓にしている子の写真を撮るのではありません。
自分が大事だなと思う場面、こんな姿を保護者や他の保育者と共有したいと思う姿を、子どもが成長しているなと思う場面を撮るのです。
だから、撮った写真を見れば、その人の保育観が見えてきます。
何を大事にして、どんな保育者で、子どもとどうかかわっているかまで見えてきます。
子どもがこちらを向いてピースしている写真が多い先生は、子どもにさせるのが好きな先生、または子どもに何でもやらせたがる先生、子どもの顔が見えて、笑っている顔を求めている先生かもしれません。
子どもの姿がどれも小さく、遠目から全体を写した写真が多い先生は、子どもとの距離が離れている先生かもしれません。
保育で大事なのは、子どもとの距離感であり、子どもとどうかかわっているかなので、これだけで経験年数とそれまで経験してきた保育環境、園の文化まで見えてくるというものです。
その数多く撮った写真を見返し、どれを選ぶか。
「良いのが多くて選ぶのに困ってしまいます。」
という先生は、それでも厳選して、1枚を選んでみましょう。
同僚の先生方と見合わせてみると、それぞれ違う1枚を選んでいることに気が付きます。
これは、自分が良いと思っている保育をどんどんシャープにし、自分の保育観を明確にすることに役立ちます。
ぼやけている保育観を1点に集中し、「わたしがやりたい保育はこれなんだ!」と自分自身に明確にし、自信を持って取り組んでいくための指標になります。
これだけでもかなり保育力が高まりますが、最後にこれを人に伝えていきましょう。
言葉にして、手短に、伝わるように書くのです。
写真を見ただけでは分からないことがあります。
だから、写真の背景を説明し、保護者に状況を伝えるのです。
見て分かることは書かなくてもいいです。
砂場で遊んでいる写真を見せて、「今日は砂場で遊びました。」なんて言葉はいりません。
素人でも分かるからです。
見て分かることではなく、見ても分からない、心の内面、成長という変化、子どもたち同士の関係性、関わりについて書くのです。
それが、保育の専門性です。
子どもの行為の意味を伝え、その時の自分の想い、感情、願いを書く、この3つを書くことで、専門性が高まり、想いが強くなり、伝わるようになります。
写真を撮り、選別し、写真に言葉を添える。
これを繰り返し行うことで保育技術を高め、保育の質を高めていきましょう。
