1.子どもを視界の中に入れる(ポジショニング)
子どもを観察する技術として、まずは子どもを視界の中に入れましょう。
このカメラを対象に向けるということです。
そのためには、保育者の立つ位置、観察する場所というのがとても重要です。
どこに立ち、どこを向くか。
まずは、対象となる子どもたちが視界の中に入る位置に立ちましょう。
全員の子を視界に入れようとしたら必然的に子どもたちと距離が開きます。
それでは子どもの内面が読み取れないので、距離を近づけます。
その時の要素は、
(1)危険な所
(2)子どもが大勢いる所
(3)遊びが盛り上がっている所
を意識してください。
その際にも、全体が視界の中に入るように立ち位置、向きを考えてください。
2.全体を見る(ルックアップ・ルックアラウンド)
保育と言うのは目の前の子どもだけではありません。
木を見て森を見ず、なんてことにならないように、たまに顔を上げ、全体の様子を把握する、周りの様子にも気を配るようにしましょう。
分かっていても出来るとは限りません。
意識を持つことと、その動作を習慣にすることです。
顔を上げて、周りを見る。
目の前の子どもに対応して、たまに他の子のことも見る。
木も見て、森も見る
保育者は背中にも目を持て
3.子どもの動きに合わせて応答的に動く(フットワークを軽くして)
子どもは常に動きます。
今ここで遊んでいたかと思うと、あっちの方に行って、どんどん遊び場所も変わります。
その子どもの動きに合わせて、応答的に動きましょう。
その意味で保育者はフットワーク軽く、動くことを意識しましょう。
そう言うと、「私は体力がないので、そんなに動けません。」という人がいます。
早く走る必要はありません。
でも、子どもの動きを観察し、内面を理解しようと思うと、子どもの近くに行かないと見えてきません。
子どもを危険から守ろうと思うと、いち早く危険を察知し、危険を知らせたり、回避したりしないといけません。
そのためにはどかっと一所に腰を下ろして、子どもを見てて、安全を守れるほど、保育は生易しいものではありません。
45分間走り回る体力はなくても、さり気なく動いて、子どもの安全を守り、子どもの心の動きを読み取り、静かに言葉をかけられる保育者でありたいものです。
経験ある先生はよく動きます。
でも、決して目立たず、静かで、そっと動いています。
ある時、経験者の先生に、「今、どうしてそこに動いたんですか?」「なんとなく危ないかなと思ってね。」そう、経験を積み重ねると、危険予測が正確になるんです。
読み取りの時間が早くなるのです。
だから、あわてて走ったり、大声で叫んだりしなくても、「なんかおかしいな」という危険予知能力が働き、あらかじめ危険を回避することが出来るのです。
最初はそんなにうまくはいきません。
空回りに終わったり、危険を感じ取ることが出来ず、怪我をしてしまってから気づくこともあるでしょう。
でもそんな経験から学び、学習していくことで、その精度は高めていくことが出来ます。
保育者1人1人がこの観察する技術を持つことで、安全の質が格段に上がります。
これを「分かっている」状態から「出来る・やっている」状態にまで高める。
それには、日々の保育の中で、意識すること、習慣になるまで何度も何度も繰り返し行い、目をつぶっていても出来るくらいにまでにすることです。
習慣化になれば苦労しないで出来るようになる。
苦労しないでも出来るようになれば、さらに難度の高い技術に挑戦できるようになる。
この、子どもを観察する技術を身に着けて、安全な保育を目指していきましょう。
自然遊びアドバイザー
堀岡正昭

