
「堀岡、保育ってのはな、終わり方が肝心なんだ。」
「この活動、どうやって終わりにするか、考えているか?」
1年目の頃、健先生に言われたのを昨日のように覚えています。
どんな活動も、終焉をどうするか、続きにするのか、続きにするとしても、今日、どうやって終わりにするか、次の活動、遊びが始まったら、前の遊びはどうするのか。
大人が「ハイ、おしまい。片づけて」と言うのは簡単だけど、それでいいのか、そんな保育がしたいのか?
日本全国、遊びを通した教育が基本と、遊びを大事にした保育が行われていますが、後もう一歩、最後の詰めが甘い。
終わり方が遊びを大事にしていない。
「(笛を吹いて)ピー、ハーイ、おしまいでーす。片づけてくださーい。」
まさかそんな終わり方、していないよね、と某園長先生と確認しました。
滝山ネイチャークラブの活動はもちろんのこと、保育園の自然活動の終わりの際には、先生方に声をかけ、それぞれの場面で遊びの盛り上がりに応じた声掛けをして子どもたちを集めてもらっています。
それは、それぞれのグループ、遊びの場面によって、盛り上がり、心理状態が異なるからです。
遊びを大事にした保育と言うのは、遊び(活動)の終わり方も丁寧に保育するということが重要なのです。
子どもたちを自然の中に連れ出すことでかなり高い教育効果が期待できます。
そこで、どのように働きかけるか、保育の質、体験の中身が重要ですが、最後の終わり方、声掛け、集め方についてはまだまだ議論がされていないように思います。
これには、複数で行うチーム保育の具体的な戦術が明らかにされていないからです。
複数で行えばチーム保育ではなく、それぞれの先生が、チームとして機能しない限り、チーム保育にはならないのです。
チーム保育を科学すると、終わり方の先生方の役割が明らかになります。
一人一人の先生方の声掛け、働きかけ、お互いの連携・フォローが明らかになると、一人一人が生きてきます。
疲れない、楽しい、やりがいにつながる保育が可能となります。
保育は終わり方が肝要。
終わり方を工夫して、遊びを大事にした保育が広がり、チームで機能する保育が先生方の負担感を減らします。
自然の中で行う保育を成功させるチーム保育の普及を目指します。
自然遊びアドバイザー
堀岡正昭
