自律型スタッフ

経験者と初心者の違いは

経験者の先生は実によく動く。

しかもそれがさり気なく、静かに、さっと動いている。

「どうして今、ここに動いたんですか?」

「え、なんとなくだけど」

そう、もうほとんど無意識で直感で動けるくらい、子どもと関わり、子どもの生態を理解し、どうしたらいいか、どうしたら事故や怪我なく見守ることが出来るか体に染みついているのである。

そんな先生は実によく観察している。

子どもの動きを観察し、微妙な表情や動作、声の調子などから危険を察知する能力がけた外れに優れている。

そんな先生方のまさに職人技とも言うべき動作、観察のポイントを明らかにし、伝えていく必要がある。

目の前の子どもを観察し、全体の動きを把握しようと努める先生はまさに自立型のスタッフと言えよう。

全体の動きが分かるようになると、穴の所、手薄な所に自然と足が向く。

そんな先生はプレイングマネージャー(プレーヤー兼安全管理責任者)と言えます。

でも、経験が浅い先生は全体を把握することがまだまだ難しいのであれば、プレイングマネージャーによる、フィードバックを受けましょう。

能力の高いプレイングマネージャーは、危険な所を察知し、アラート音を発します。

自分たちが気づかなかった危険個所です。

適切なフィードバックを受けて意識を向ける場所をつかむ練習をしましょう。

漫然と保育していたのでは気づかない危険を見つける訓練をしましょう。

練習すれば必ず上達しますが、練習しないといつまで経っても身に付きません。

その意味で保育現場での組織モデルは円錐型モデルを参照にしてください。

全員が横並びの組織は能力の高い自律型組織なら構いませんが、現場はそうはいきません。

力がつくまではプレイングマネージャーをトップにした、子どもを見守る仕組みを作りましょう。

仕組みはトップダウンです。

現場の状況をボトムアップし、仕組みは改善することが出来ます。

自律型人材と自律型組織を目指しつつも、プレイングマネージャーをトップにした円すい型モデルで仕組みを構築してこそ、「みんなで子どもを見守る」ことが可能です。

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