どんな子どもを育てていきたいのか。それは一言でコミュニケーション能力と問題解決能力を持った子どもに育てていきたいということです。現代社会の縮図でもあり、大切なキーワードかもしれません。
複数担当性のチーム保育のポイントもすなわち、コミュニケーション能力と問題解決能力がキーワードになるのではないかと思います。私自身はチーム保育のポイントは、1.ポジショニングと2.コミュニケーション、3.多様性を認める、ということではないかと思っています。ポジショニングについては複数で対象を観察する効果的な方法の模索であり、2のコミュニケーションについてはヒューマンスキルであったり、情報の伝達と共有方法であったり、コミュニケーション能力でもあります。3の多様性を認めるということを言う人はこの業界ではあまり聞かないように思います(いろいろな子どもの存在を認め、受容と共感の態度の必要性は社会福祉従事者の基本かと思いますが、職員間の価値観や性格の多様性、行動パターンの受容と寛容についてはかなり偏狭なように感じます。)が、対象や職員を含め、価値観の多様性については今後のキーワードになっていくと信じています。
異年齢もコーナーも言葉は新しくも考えや内容、方法は決して新しいものではありません。しかし、職員配置についてはこれまで主担人、副担任や補佐・補助といったかかわりの複数担当性はこれまでもありました。幼稚園にはまずあり得ない形での複数担当性はこれまで乳児保育においてはかなり一般的に行われてきました。その複数担当性を福祉行政により必然的に行わざるを得なくなったとはいえ、さらに進めたチーム保育について我々は誇りと自信を持って行うべきではないかと思います。その実践の中でチーム保育のノウハウを積み重ね、より良い保育を目指して行きたいと思います。それにはチーム(仲間)としての意識、助け合い、それには評価制度も個別評価よりもチーム評価、園評価が望ましく、みんなで子どもの成長という勝利をつかむというスローガンで行きたいと思いました。
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