認知制御と身体感覚について

八王子市保育従事者研修に行ってきました。

八王子のこの研修はレベルが高い。

先輩方(なかの幼稚園の中村理事長、誠美保育園の折井園長ら)ががんばっているからで、このような環境を作っていただけることに本当に感謝です。

八王子の保育者は無料で参加できるにも関わらず、園によっては参加者が少ない園もあり、さみしい参加者もいるようですが、参加できる権利のある園はぜひ参加をお勧めします。

何がすごいって、講師がすごい。

無料で話が聞けることなんてまずない先生方をお呼びして話を聞けることの価値を認識して、八王子全体の保育の質を上げないといけなんです。

前置きはこのくらいで、今回は東京学芸大学の大河原美以先生の「子どもの感情コントロールはどのようにして育つのか?」という講演でした。

脳の三層構造の話から皮質における認知情報と辺縁系・脳幹部の身体感覚の話がありました。

例えば、転んで「痛い」という身体感覚があるにも関わらず、親や大人から「痛くない。大丈夫」という言葉による認知情報を与えられると脳が混乱して、感情コントロールの力の獲得を阻害する、というのです。

これって、いつも研修生に言っていること。

子どもたちに限らず、我々人間は自分の身体感覚や各種センサー(眼や耳、肌など)から情報が脳に伝わり、「危ない」とか「大丈夫」と判断するのに、外から誤った情報(「危ないからやめなさい」などの指示)を受け取ると脳が正しく学習することが出来ないので、余計な誤った情報を与えないで、自分の脳の学習する機会を奪わないで欲しいと。

滝山ネイチャークラブの森のようちえんでは、脳の発達を促すという視点でどう働きかけたらいいかを考えていますが、感情をコントロールする力を育てるという意味でも大事なことを共有できたことは大いなる収穫でした。

素晴らしい学びの機会となりましたが、他の機会にまたお伝えできればと思います。

堀岡正昭

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